「えっ、どういうこと？」と、最初、その様子を見た時、かなり驚きましたね。スタッフの方がタブレットでレジを操作していましたから。買い物先でしたが、思わずあれこれと質問をしてしまいました。当時、私たちが使っていたのは、いわゆるガチャレジです。ただ2014年の消費税率が変わるタイミングで悩んでいました。 レジの切り替えも大変だし、どのようにして対応しようかな、と。そうした背景があったので、タブレット型のPOSレジに興味を抱きました。そして0円でカンタンに使えるAirレジの存在を知って、すぐに切り替えを決めました。実際に使ってみると、その手軽さに驚きの連続です。商品の登録が数時間で済んだだけでなく、カテゴリーごとの色分けができるので、年齢に関係なく従業員もスムーズに使いこなせました。現在、スタイリッシュな操作風景に驚かれて、お客様から声を掛けられることも少なくありません。

私たちは、130年近い歴史の中で新しいことに果敢に挑戦する姿勢を大切にしてきました。そのDNAが強く 刻み込まれているのが「酵母」です。代々受け継いできた酵母にこそ、“山田屋らしさ”が詰め込まれていて、味噌や醤油といった主力商品に結実しています。現在、店頭はもちろん、Webサイトや物産展など、多様な場所で商品を販売中です。特にお中元とお歳暮の時期には通販の売上が伸びます。しかし、何がどれだけ売れているかを把握できていませんでした。Airレジの導入前は肌感覚を頼りに商品構成を考えていたので、前年比などのデータはもっての他です。そうした状況がAirレジの導入で一変しました。日次、月次の売上をすぐに把握できるだけでなく、商品ごとのデータもリアルタイムで分かります。Airレジを起点にPDCAサイクルを回す。それが山田屋を次のフィールドに導いてくれています。

TKCの会計ソフト「FX2」を導入したのは10年ほど前です。導入以来、会計の核となるサービスとして活用してきましたが、Airレジと連携できるとは知りませんでした。そのため税理士の先生から「連携できますよ」と聞いた時は驚きましたね。実際、FX2とAirレジは、まるで一つのサービスのように連携できます。以前は、会計ソフトにレジの数字を打ち直していたので、その作業が大きな負担でした。手入力のため転載ミスが起こることも珍しくありません。しかし、二つのサービスを連携させればミスなく数字が転載され、数字も常に最新です。その数字を踏まえて日々、軌道修正を行えるのでバランスのよい経営の実現にも役立っています。現在、キャッシュレス社会への対応を目的に、Airペイの導入を申請しています。これからもリクルートのサービスを活用して、次時代に対応した蔵元を実現していきたいですね。