「あじよこ中山」は海鮮や串焼きが売りの居酒屋です。両親が経営していた店舗と、その意志を引き継いだため、親子３世代で通ってくださる方もいます。ただ両親の代から、いくつかの課題がありました。最たる例が人手不足です。40席ある店内を二人のスタッフで営業していたので、オペーレーションに大きな課題がありました。その頃から『Airレジ』『Airペイ』『レストランボード』は活用していたものの、注文は紙の伝票です。そのため、ホールからキッチンへの伝達だけでなく、注文内容の確認にも時間がかかり、提供をお待たせしてしまうこともありました。
また、日々のコストなどを確認する体制が整ってなかったため、振り返りも１ヶ月に一回だけです。何か改善しようにもタイムリーな対策が難しいこともあり、2023年4月に私が引き継いでリニューアルしたとき、『Airレジオーダー』と『Airシフト』『Airメイト』を導入しました。

『Airレジ オーダー』のモバイルオーダー　店内版（セルフオーダー）を導入してからは、ホールのオペレーションがスマートになりました。以前は、注文から商品提供までホールとキッチンを２往復する必要がありました。注文の途中で別のお客様に呼ばれると、提供スピードが落ちていたのですが、お客様がスマートフォンで注文を取ってくれるようになり、提供に集中できるようになりました。
満身創痍で達成していた売上を、体力的に余力を残したまま達成できるようになり、今までと同じスタッフ数で1.5倍の売上を見込めるオペレーションを構築できています。提供スピードが速くなり、お客様をお待たせしないことがオーダー数の増加にもつながり、客単価が500円ほど上がっています。また、以前までは提供が遅くなり、ご迷惑をお掛けしないように満席になる前にお断りしていた機会損失がなくなることで、来店組数の増加が売上アップにつながっています。

『Airメイト』の導入で経営の数値を見える化し、コストコントロールがしやすくなりました。『Airメイト』は月の目標金額を達成するために、日々、どのくらいの売上が必要か自動で算出してくれます。当店ではその数字を見ながら営業を行い、進捗が芳しくない場合、すぐにテコ入れを行っています。
ABC分析を瞬時にできるようになったメリットも大きいです。肌感覚で人気だと思っていたメニューが実はそれほど人気がなかったことがわかり、新メニューの開発にも取り組んでいます。人気のお刺身を組み合わせた「刺身７種盛り」が人気メニューになるなど、お客様満足度の向上のためデータを分析しながら適正にコストを調整し、メニューのボリュームを増やすなどの工夫もしています。食材コストの高騰などで、利益を出すのが難しくなってますが、コストコントロールがうまくできるようになった結果、商品価格を上げずに利益率が5％伸びました。